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2009.06.21

連合は今回の選挙でどこにゆくのか?民主党、それとも?
Where RENGO Goes at This National Election? DPJ or?

 日本がこれだけ劣化してしまったのには、むろん、多くの個人や団体の「貢献」がある。その「貢献」でもトップクラスを誇るのが「連合」である。

 その、連合は、今後の衆議院選挙(と東京都都議選)でまたもや民主党に協力をするのだという。

 連合の力を考えたとき、連合に「集結した」単産あるいは個別の組合にどれだけ、あるいは個々の組合員にどれだけ影響力を及ぼせるかは不明なので、思うほど重大なことではないのかもしれない。企業ぐるみとか組合ぐるみとかいった投票行動は少なくなっているのかもしれないが、どうだろうか。

 それはともかく、連合にこのようなこと(民主党との協力)を言ってもらうのは日本のためにはよくないことだ

 それは、なぜか。以下で説明しよう。

 幸いに、『現代の理論』09年春号に3つの記事が掲載されているので、それが参考になる。
 ひとつは、笹森清氏(前連合会長)に小林良暢氏(グローバル総研所長)がインタビューしたもの。あと二つは、要宏輝氏(元連合大阪副会長)と田端博邦氏(元東大社会科学研究所教授)の論文である。

 笹森氏のインタヴューを読むと、この組織(連合)が生まれる前からすっかり自民党に取り込まれていることが(笹森氏の意図はともかく)よくわかる。それはおいておき、重要な点は次のようなものだ。引用しよう。 

笹森:(細川政権や、自・社・さ政権で連合の政権関与がある程度あるが、その程度の差について)その時に連合の掲げる政策の実現度合いはどうだったか、というと変わらないんです。逆に言うと要求を自制するのですよ。

―(小林)自制するというのは?

笹森:われわれの作った政権じゃないかと言って、だからあれも呑め、これも呑めとはやらない。ここが日本の労働組合の素晴らしいところだと思う。だから、連合が応援する民主党は労働組合の言いなりになっている、という批判をうけるけれども、現実にはそうではないんです。 

 ひょっとすると日本経団連(と在日米商工会議所)が自民党に対して「あれも呑め、これも呑め」といっていることと対比して言っているのかもしれないが、民主党を見て、「労働組合の言いなり」とはほとんど全くいえないだろう
 それよりむしろ、経団連が自民党と民主党の「採点表」を公表し、「民主党はまだまだ」と言われたときに、「クーン」と軽く鳴いて、尻尾を振って経団連に擦り寄っていったことが記憶に新しい

 今度の選挙で民主党中心の政権になるとして、連合がいかに「われわれの作った政権じゃないかと」思ったとしても、民主党が連合側の「意思」(そんなものがあるとして)をわずかながらでも尊重することはないだろう。その理由は下に述べるが、軽んじられていることをもって民主党が連合の「言いなりになって」いない、とは物の言いようである。

 連合と民主党とが根本的に方向性が異なるというのは次のことで明確だ。要論文に、「2009連合白書」にあらわされた連合の方向性が記載されている。引用しよう。 

(1)市場原理主義的価値観から「社会的公正と連帯を重視する価値観」への転換
(2)ストックホルダーカンパニー(株主主権企業)論からステークホルダーカンパニー(広く社会性を持った企業)論への転換
(3)「規制緩和・民営化・小さな政府」路線の転換 

 簡単に言えば、社会民主主義/リベラル路線である。
 しかし民主党の現実を見ると、(2)はともかく、(1)は今の民主党国会議員は熱狂的に市場原理主義に憑かれたネオ・リベラリストだらけであることが明らかだ。とりわけ松下政経塾出身者をはじめとして。(3)に至ってはなにをかいわんやで、「規制緩和・民営化・小さな政府」路線こそ、まさに民主党と自民党が競うようにその実現を追い求めているものなのである。

 この違いは、ちょっとしたなにかの違い、といったものではなく、根本的なものだ。 

 本気でこれらを実現しようというのなら、民主党を変えるか(これは、人をほぼ全とりかえしないと困難だ)、あるいは連合が共産党か社民党を支持するしかない。

 『現代の理論』の1インタヴューと2論文を読むと、いかに連合という組織が無力なものであるか改めて思い知らされる。それゆえ、実際には個別の組合は往々にしてほとんど「カイシャ」の手先のような役割を果たしており、まちがっても上の社会民主主義的ないし(せいぜい)米国で言うところのリベラルな路線をとりようがないということと、ナショナルセンターレベルではそうした方向を打ち出すといった明確な矛盾を抱え込んでも平気なのだろう。

 従って、現在、連合が民主党との協力、を言うにしても、傘下の組合レベルでそうだから、ということを代弁しているに違いない。物事を好意的にとれば。彼らの社会民主主義/リベラル嫌いは笹森インタヴューでも、要論文でも書かれている。(イデオロギーが嫌いなのではなく、単に党派性でそう言っているに過ぎないかもしれないが)

 しかし、この「協力」は、実際にはその矛盾に目をつぶっているに過ぎない。連合の方針が民主党にまじめに扱われていないことから逃げているのだ。本来であれば、協力するのであれば強く民主党に対して影響力を発揮すべきだし、民主党がどうにもならないのなら、やはり、支持する政党を変更すべきなのである。そういうそぶりすら見せないので、連合は民主党になめられたままなのだ。少しは日本経団連を見習うべきだろう。

 この間、数々の審議会にも「連合」は「労働者の代表」然として参加してきたが、ほとんど何の役割も果たせていなかった。それどころか、現在のように不安定雇用が爆発的に増えることを側面から応援してしまった感さえある。連合は、現在のようなムキダシのネオ・リベラル資本主義のイチジクの葉の役割をやめなければならない。

 惰性で保守勢力におもねりつづけるのはそろそろ卒業すべきだ。

 ちなみに、上の要論文は、連合の無力な現状の理解と、その目指すべき方向について大いに参考になる。

(この記事の後の関連記事;「連合は民主党と縁を切れ」http://mrknomousou.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/rengo-should-br.html

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